7月2日(日)は鳥取市の吉岡温泉にあるアトリエda-naさんで、はじめての「酒粕と仲良くなる薬膳ごはん会」を開いてきました。
今回、酒粕のはなしをするにあたってなるべくわかりやすく伝わるように、事前にテキストなどもえっちらおっちら作ってみました(デザインはいつもお世話になっている中澤永子さん)。
我ながら気合いはいってます(笑)。
最初にみなさんに参加してくださったきっかけや、酒粕をすでに使っているという方にはどんな使いかたをしておられるか?などのお話を聞いてみたところ。
やはり甘酒や粕汁に使ってはいるものの、もっと他の使いかたも知りたいという方がほとんどでした。若い世代のかたは、健康と美容にもいいし発酵ブームだしで興味はあれど、実際には自分ではほとんんど使ったことがないという方も少なくないですね。
でも、なかにはカレーに入れたり、豆を煮るときに調味料がわりにいれる、はたまた酒粕と甘酒を混ぜてドリンクを作る…などすでに酒粕(発酵)生活を楽しまれているツワモノもおられたりして。
なるほど、なるほどなんだかこちらが勉強になります!
当日は前半座学で、酒粕ができるまでや酒粕の種類の違い、酒粕に期待される働き(あくまで食材なので薬ではありませんが)などのお話をし。後半はとにもかくにも食べてみよう!ということで、当蔵の熟成純米酒粕「無垢」を使った簡単なお料理をみんなで2品ほど作りました。
酒粕を家で使っているという方でもこれまでは板粕(スーパーなどでもよく見かける板状の酒粕)を使っていたという方が多く、今回のようにペースト状になった熟成粕は使い勝手がよく「料理に溶かして使うときもダマにならなくていい」と言っていただけて。それを感じてもらえただけでも、このごはん会をやってみて良かったなと思いました。
子どもさんもまじって、一緒に料理をするのは楽しいですね。枝豆の薄皮をむく目が真剣です。
みんなで汗かきながら「お腹すいたねー」を連発しつつ作ったお料理がこちら。
きょうのメニューは「酒粕と枝豆のスティク春巻き」と「酒粕入りミートボールの夏野菜煮込み」なり。
この日は、鳥取で天然酵母のパンを作っておられるnichiの慶子さんも参加してくださっていたので、おいしいパンとパンにつけるオイルも用意してもらって一緒にいただきました。オイルはablabo.(アブラボ)さんのものでこちらも風味がよくて美味!
そうそう、食後にはこんなデザートも登場。なんとアトリエda-naのなおさんのお母様が無垢をつかったチーズケーキを準備してくださっていました。ふんわり上品に酒粕の香りがしていい感じ。
パンやお菓子は私の作るの苦手分野(というか大雑把な私より他のかたが作ったほうが絶対おいしいのがわかってるから手を出さない)でして、こんな風に無垢を使ったアレンジを広げていっていただけるのはとっても有り難いです。一応、料理教室風にレシピを用意してはいますが、肝心なのは「レシピに忠実につくる…」なんてことではなく。
「なんだ、酒粕ってこんなに自由に使っちゃっていいんだ!」と感じていただくことだと思ってます。(いつの間にかある酒粕=甘酒か粕汁という固定観念の縛りを打ち破ること。もっと自由でいいんだよ♪)
酒粕はそのままだと8〜10%のアルコールを含んでいますが、加熱調理をしてアルコール分を飛ばせばお子さんにも安心して召し上がっていただけます。(実際、今回のお料理も子どもさんも「おいしい〜」といってパクパク食べてくれて嬉しかったです)
はじめての酒粕ごはん会で緊張していたものの、参加してくださったみなさんが優しいかたばかりで色々助けていただきました。アトリエda-naのなおさん、準備段階から最後まで伴走本当にありがとうございました。
最後は、無垢をおみやげに渡してお別れです。みなさんのおうちの食卓で無垢が役立ってくれるといいな。
参加してくださったみなさん、新しい酒粕レシピを思いついたらぜひ私にも教えてくださいね。楽しみに待っています。
(食と酒の実験室 山根明子)