蔵まかない

仕込みの時期に入り周りの方から「蔵人さんたちのごはんはどうしているんですか?」という質問をされたり「蔵のごはんを見てみたい」と言われることが結構あります。

蔵のまかない事情は、その蔵によって様々なようですが現状、山根酒造場は朝晩は蔵の台所でまかない係が手作り。お昼は仕出し屋さんのお弁当にお世話になっています(お昼はオカズだけとって、ごはんとみそ汁は蔵で用意したりいろいろです)。

そんなに特別なものは作っておらず、基本は「家族のために作る家ごはん」というスタンスで、この時期、蔵はとにかく冷えるので温かい汁物や鍋の出番も多いです。ここのとこ野菜が高いですが酒米農家さんの差し入れのお野菜も使わせて頂きポトフを作ったり。

       当蔵のお酒を扱ってくださっている飲食店さんから届いたキムチで、スンドゥブチゲを作ったり。有り難いことに、みなさまのお心遣いに支えられております。感謝です。

あと夜は、必ず蔵まかないにはお酒がつきものなので、ちょっとツマミになるものを用意したりという感じでしょうか。写真はある日の夕飯。ブリの照り焼きと洋風鶏じゃが、ワカメとおかかの炒めものと酒粕入り豚汁。

年末年始は、仕出し屋さんもお休みのため朝、昼、晩の食事を作ることになりますが、今年の年末年始はとても心強い助っ人がまかないを手伝ってくださっています。(元砂丘屋のキクチさん。瓶場でも蔵の台所でも活躍中)

私の作る料理は、ドンドンドーン!はいどうぞー!という感覚の大皿料理も度々登場しますが、キクチさんの作る料理はきわめて繊細で優しくて性格が出るなぁと思います。

場が温まればギターを弾いてもらえることも…。

今年は新しく入った蔵人のなかにも、飲食経験者がいたりで。みんな食に対する感度が高いので、蔵での宴会のときも食と酒の実験をしながら食べているなぁと感じる瞬間も多々あり。もちろん他のお蔵さんのお酒も勉強のためにいただきます。

年明けからは、新しくまかないを手伝ってくださる新人さんも加わるので、今度はどんな料理がお目見えするのかこちらも楽しみ。

最後にお知らせをひとつ。雑誌「住む。」の冬号に、敬愛するフリーライターでエッセイストの藤田千恵子さんが当蔵の酒粕やまかないのことなどを書いてくださっています。とても愛情深い文章と素敵なイラストでご紹介頂いていますので、よろしければ御覧いただけますと幸いです。

                        (食と酒の実験室 山根明子)