意外に思われる方も多いかもしれませんが、当蔵でもまだまだ普通酒を仕込んでいまして、出荷前には前もってタンクに入れておいた炭素を濾過する作業が待っています。
炭には余分な着色や香りや雑味を吸着させる作用があると言われており、若干不本意ですがうちの蔵でも普通酒だけに少量使い、おもに地元出荷させて頂いております。
ですがこの作業もなかなか難しく一定の圧力で濾過材が剥がれ落ちないよう頻繁に見ていないと駄目です。
冬は冷え切った貯蔵庫で地味〜に作業していると凍えそうになるのですが検査ガラスに当てている電球の光が少しだけ気持ちを温めてくれるように灯ってくれています。
引退された方がこの検査ガラスで透かしたお酒の照り艶にも気を使い酒質を判断していたと教わり感動したのを覚えています。
濾過という作業をやる頻度は減っていくでしょうがこれからも慎重に楽しみながらしていきたいですね。
(工場長 徳田明)