新しい年が明け、あっという間に気づけば2月になろうとしています。
今週、鳥取に今季一番の寒波がやってきました。報道でもあったように数百台の車が立ち往生する事態も起きまして、比較的雪には慣れているはずの鳥取県人も相当こたえました。3日間降り続く大雪は何年ぶりでしょう。我々も何トンの雪をかいたかわかりませんが、仕込作業に影響しないよう、蔵人には極力雪かきはさせないようにしております。
今回は雪だけでなく、気温も結構冷え込みました。寒仕込と言うくらいなので、寒ければ寒い方がいいと思われる方も多いかもしれませんが、そんなもんではありません。
酵母が活動している醪は急激な温度変化があると発酵不良になりやすいのです。
仕込蔵は一定の蔵内温度を保つような設備はしておりますが、今回のような大きな寒波が来ると対応しきれないこともあるので、それを視越しながらマットで巻き、寒さ対策をしたりします。対策を怠り醪が冷え過ぎて酵母が弱り、発酵不良になることを「醪が風邪をひく」という表現をします。
酒造用語は日常的に使わない言葉が多々あるのですが、この表現は何か洒落ていて、個人的に好きな用語のひとつだったりします。
さて、最後にひとつご報告。この度から蔵だよりは私だけでなく、社員も含めたリレー形式でまわしていくことに致しました。今後ともお読みいただけましたら幸いです。
山根 正紀