10月5日は、八頭にある大江の郷さんでのイベント<知れば知るほど楽しく!美味しく!!その道のプロから教わる「料理教室」>に講師の一人として参加させて頂いて来ました。
今回の私の教室のテーマは「薬膳×発酵 体を中から潤す美肌に良い料理教室」ということで、日置桜熟成純米酒粕無垢を使って、きのこたっぷりの秋の豆乳酒粕ドリアを作ったほか、とっても簡単な酒粕と蜂蜜の潤いパックの実験などもしまして、みなさんと楽しい時間を過ごしました。
豆乳酒粕ドリアは、その名の通り豆乳とお味噌、そして熟成酒粕無垢とにんにくのみじん切りを隠し味に使って作る、混ぜて煮詰めるだけのホワイトソースもどきです。(ソースの下のご飯は、鶏肉とごぼうを使った甘辛ご飯の和風ドリアで秋らしく)
今回は八頭の北村きのこ園さんの「びっくりエリンギィ」(とにかく大きくてびっくり!)を、どうしてもトッピングで使いたくて、ドリアにすることを思いつきましたが。こちらのソース、かぼちゃやジャガイモなど蒸し野菜にかけて、ローズマリーなどハーブをパラリとふった後、オーブンで軽く焼いても美味。このソース知っていると色々応用できて重宝しますよ。
酒粕パックもドリアを焼いている間にあっという間に作れて、参加してくださったみなさんにはご自分の手の甲に塗って試して頂きましたが、しばらく置いてから水で洗い流すと「肌がなんだかモチっとしてる~」「キメが整った感じがする」など嬉しいリアクションがたくさんでした。
本当に酒粕は食べるだけでなく、美容面でも大活躍!
こういった体験を実際にもっともっとたくさんの方にしてもらって「酒粕=甘酒と粕汁以外にどう使っていいかわからない。持て余すから冷蔵庫の隅でいつの間にか忘れられちゃう存在」っていう、現代の日本の台所にありがちな酒粕のなんともサビシイ状況を少しでも変えていきたいものです。
今回も参加してくださった皆さんから「発想さえ自由にすれば、酒粕っていろんな使い方ができるんですね」とか「豚汁を作ってもなんだか旨味が出なくて困ってたけど、酒粕入れてみます。酒粕=粕汁だけじゃなくても、普段のお味噌汁に入れたっていいんですもんね」とか言って頂いて。
「これはこうでなきゃいけない」といういつの間にか出来てしまっている発想の枠(思い込みとも言える)を、自分で壊して自由になりさえすれば、まだまだ結構面白いことができるよね!という話になりました。
これ料理だけに限らず、いろんなことに共通して言えることのような気がします。
今回の教室は、レシピを忠実に再現することよりも、どうぞ皆さん手を動かしながら、舌で味わいながらいま目の前の出来事で自分が何を感じるかに重点をおいて、あとは失敗を恐れずのびのびやってください~という気持ちを込めてやりきりました。
普段家で料理をするときは、何時までに作らないとと気持ちが焦りながら作ることも多いと思うので、意外とじっくり食材に向き合うことって難しかったりもします。だからこそ、たまにはこんな時間があってもいいかと。
正しいとか失敗しないことよりも、五感がイキイキすることが大切ー!(笑)。
結局これに尽きるような気がします。
最後に「とにかく気楽に色々話せて質問もできて、こうでなきゃいけないっていうような緊張する雰囲気がないのがよかった。楽しかったし面白かったです」と声をかけて頂けて。参加してしてくださった皆さんとも、その辺りのことが共有できた感覚があったりで、私にとってもハッピーな時間でした。
酒粕はお酒ができる際の副産物(オマケ)ではなく、「体にも心にも幸せを呼ぶ福産物(ハッピーフード)」というのが、最近の私の持論であります。
イベントが終わって、後日、教室に参加してくださった三村さんと、東篠さんから、早速、ご自宅に戻られてから無垢を使って作ったお料理のお写真をいただきましたのでご紹介。
三村さんの無垢を使った「けんちん汁」。
「想像通り、想像以上の味でたくさん作ったのに足りないほどでした」とのことで、安全で身体に良くて美味しいものが好きなご家族にも好評だったそうです。お子さんも喜ばれたようで、幸せな食卓の雰囲気が伝わって来ました。
そして東篠さん。
日置桜で晩酌しつつ鱈ちり(鎬)を食べた翌朝の汁に無垢と味噌、大江の郷さんの卵を落として作った一品。「無垢の香りの柔らかなこと、美味しいこと。朝からほっこり大満足でした。野菜のポタージュスープにも使ってみたいと思います」
フハー、こちらも最高に美味しそう!かつ温まりそうで。見ているだけでお腹が減ります。酒粕はいわば溶け残ったお米ですから、確かにポタージュのとろみ付け(それに熟成させた酒粕ならさらにコクと旨味も+される)にも、便利に使えそうですね。
女性の皆さんは行動力があって、これはいいなと納得されたら自分だけでなく、幸せの輪をどんどん周りに広げていかれるところが本当に素晴らしいなと毎回思います。(あっ、男性でもそういう方もおられます。そういう人、好きです!)
参加してくださった皆様、サポートしてくださった大江の郷のスタッフの皆様、どうもありがとうございました。
これからも美味しい楽しいの渦、巻き起こしちゃいましょう。
(食と酒の実験室 山根明子)